後付け、の続き。
友人を喪ってから私はどれだけの後付けを量産しただろう。
夜中の三時過ぎにツーコールだけ鳴って着信履歴も残らなかったあの電話は
何かを暗示していたのか、とか。
人から言われた些細なことも、全て友人に繋がっていることにして悲嘆したり。
後付けだとわかっているけれど、悲しみの最中はそうするしかなかった。
人間の世界は、動かしがたい事実だけで成り立っているわけではなく
幻想の中で折り合いをつけていく方法をもっているのだと気づいた。
幻想があったから救われた、そう思うことで落着している。今は。