滋賀県 彦根ゲストハウス無我 ママさんのブログ

漂泊の旅・第二の故郷、としての【宿り】の場所を作っていきます。宿泊される方の思いをしっかり見つめて、模索する日常のあれこれを記します。

方言出ています

f:id:norimurata:20190330094816j:image大学時代、声紋分析のスペシャリストの特別講義があった。

 

犯罪事件の捜査に関わることもあったという男性。

 

学生の中から数名ピックアップされ、そのスペシャリストは其々の出身地当てを開始。

 

決まった言葉を順番に其々しゃべらせる。

 

富山、岐阜、愛知、福井、長野、、、全問正解。

 

スペシャリストは見事に出身地を当てた。

 

私もピックアップされた中の一人だったのだが、

 

犯人になった気分で妙に緊張したのを覚えている。

 

なぜ言い当てられるのか?

 

イントネーションもあるのだが、一番の決め手は喜怒哀楽を読み取ることのようだ。

 

駅に行く、の駅は、

 

仕事の為なら低テンション。遊びの為なら高テンション。

 

こういった違いをパズルのように繋いでいくのだ。

 

丹念に丹念に。

 

言語コミュニケーションは、感情の上に言葉が乗っかったに過ぎないのかもね。

 

 

 

余談だが、

 

この特別講義は成績も単位も関係ない「流れで講演することになっちゃった」風のもので、

 

我々の担当講師が色仕掛け(そんなわけない)で引っ張ってきたものだった。

 

最後に、夏休みで帰省したらお父さんお母さんへのみやげ話にしてください、と講師たち。

 

ゆとりのあるイイ時代だった。

 

 

 

ゲストハウスの仕事として国内外の不特定多数の方と接する日常の中で、

 

ふと思い出す方言の特別講義。

 

、、、、それにしても、

 

昔のことってよくおぼえているなー

 

昨日の会話忘れていたりするのに✖️✖️✖️

 

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寄り道

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彦根市内に30年程通勤していらっしゃるという女性が、

 

仕事終わりでゲストハウス無我にお泊りくださいました。

 

ほぼ、駅と職場の往復の日々だったようで、

 

驚くほど町のことをご存知無くてビックリでした。

 

女性だから好奇心旺盛で、そこらじゅうに行っているだろうっていうのは、

 

安易な先入観だと反省しました。

 

そんなかたの寄り道が、

 

ウチであったなんて光栄の極みでした。

 

持参の単行本を静かにコタツで読んで過ごされていました。

 

なぜウチに?

 

どうやって見つけてくれたの?

 

前から知っていたのですか?

 

なんて聞くのも野暮な気がするくらい品があって、

 

そんなことどうでもいい、

 

この読書されている姿を見れるだけで満たされる、

 

そんな風情でした。

 

 

 

寄り道は、本当の道があるから寄り道なんです。

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つげ義春 愛好者

f:id:norimurata:20190411001216j:imageつげ義春、ギター、銭湯、古民家、、、、

 

ご自身のツボにはまった一晩を過ごしたというメールでした。

 

お泊りいただいて、一週間経ってからというのも嬉しかったです。

 

なんかジワジワきたのかな?ってポジティブに受け止めたくなります。

 

 

 

私がつげ義春の作品に出会ったのはちょうど20年前になります。

 

はっきりとしたきっかけは覚えていないのですが、

 

おそらく奥の細道関連のコラムで知り、

 

当時ハマりつつあった独身女の一人旅にますます拍車がかかった魔術の一つです。

 

リアリズム、全共闘貸本屋、、、知らない言葉に惹かれていました。

 

というか、惹かれる何かを貪っていたのかもしれません。

 

松尾芭蕉菅江真澄つげ義春、などを

 

勝手に抱え込み、風狂な旅人になりきっていました。

 

空前絶後と謳われた温泉宿があったと知ると、

 

現存していなくても行ってみたり。

 

意外と新しく温泉施設ができていて、

 

意外と受付の男性と極めて健康的な会話をしたことが鮮明な記憶に残っていたり。

 

その振り幅に感銘を受けたり。

 

地獄に仏でいたい、お花畑にやさぐれ女でいたい、

 

っていう私の天邪鬼さがマスマス邁進することになったのでしょう。

 

 

 

時は流れて、

 

私は旅人をお迎えする生業をする立場となりました。

 

最近立て続けに、つげフアンのゲストさんと出会い感無量です。

 

オヌシもなかなか屈折した人生よのう、と互いに見透かしていた感じでした。

 

ちなみに、私の好きなつげ作品は「不思議な手紙」「腹話術師」「おばけ煙突」です。

 

 

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色気

f:id:norimurata:20190406231141j:imageつい言ってしまう、ゲストさんとのおしゃべりで、

 

昔は〜〜だったんだよ〜話。

 

お題は【色気】。

 

話の流れは、カフェと喫茶店の違い。

 

カフェしか知らない若者世代に、その違いをよく聞かれる。

 

その日はこう答えた。

 

茶店には色気がある、と。

 

店もマスターもママも。

 

その色気に惹かれてお客さんが行くのだ。

 

もちろん、お客さんも色気がある。

 

わっかるかな〜

 

 

 

 

と、その時、

 

「色気って言葉以上に強い伝達力があったはずなのに、

 

デジタル化が進んで必要ないですもんね」

 

って予想もしない若い男子の口から出た言葉が説得力があって、

 

私は矛を収めた。

 

 

 

便利な世の中だけど、安心できない。

 

言葉を選んでいるけど、伝えきれていない不安をいつも抱えている。

 

これがデジタルな世の中。

 

 

 

ふむふむ。

 

色気って、究極の安心感なのかなと思える。

 

じゃあ、どこにあるのか。

 

アナログの中にこそ色気は生存できるのかな。

 

頑張ろうっと、可能な限りアナログな選択を!

 

 

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外国人が知っている日本語

f:id:norimurata:20190404152244j:image「カワイイ」「スゴイ」「ダイジョーブ」

 

これらは、外国人がよく口にしている。

 

アニメの影響だったりする。

 

クッション言葉にもなっている。

 

 

 

「半額」

 

このシールが貼られているお弁当をちゃんと買ってくる。

 

言えなくても意味さえ分かっていればいいのだ。

 

 

 

「忍者」

 

これは最強。むしろ、これこそが日本そのもの。

 

日本語を一つも覚える気がなさそうな外国人でも、ニンジャだけは知っていたりする。

 

タコスはメキシコ、たこ焼きは大阪、みたいな。

 

たこばっかりだな。

 

 

 

源氏物語」  

 

ゲストハウス無我の5年間で唯一、ある一人のロシア人が発した言葉。

 

深く心酔しているとお見受けした。

 

私は、源氏物語のストーリーなら【雨夜の品定め】と【最終章】が好きである。

 

看護師時代、私が患者さんから例えられた人物は【夕顔】。

 

入院患者さんはこの病棟の看護師たちを〇〇に例えると、っていう

 

暇つぶしをして楽しんだりされていた。

 

今の私は誰かな、やっぱり夕顔でいたいなあ。

 

なんていうことを、

 

その外国人さんと話せたらよかった。

 

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胸裏に去来するもの

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4月1日、新元号が発表になった日。

 

あるお店のテレビの前でその瞬間を十数名で一緒に拝見した。

 

皆、静かに受け止めていて、

 

日本人って冷静・・・

 

改めて、冷静に生きようと再確認できた。

 

でもやっぱりなんか浮き立つ気持ちはあって、

 

久しぶりに切り花を買ってお座敷に飾った。

 

が、寒くてストーブを焚くため、お花は縁側へ避難。

 

ちょうど、日中の来客が多くあり格好がついて自己満足。

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自治会の引き継ぎやら、

 

となりの2丁目に開業予定のゲストハウスのオーナーさんが挨拶に来られたり。

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我々は6年目を迎えるのだが、時間の経過と人の往来をシミジミ感じた。

 

口には出さないが、きっとオーナーも同じ思いだろうナ。

 

 

 

 

 

 

人を動かすもの

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彦根ゲストハウス無我にお越しいただくゲストさんの中には、

 

雨森芳洲杉原千畝の足跡を辿る旅の道中に投宿される旅人がいらっしゃいます。

 

さぞや小難しい中高年の人?と思われます。が、

 

いえいえ、若い知的な女性ばかりです。

 

日本国内の遠方から、船や飛行機でいらっしゃるのです。

 

滋賀県長浜市は雨森氏、福井県敦賀市は杉原氏の資料館があります。

 

両氏共、外交官。雨森氏は江戸時代の鎖国中に、朝鮮との外交に尽力。

 

杉原氏は昭和時代の第二次世界大戦中に、ユダヤ人の亡命を助けた人です。

 

足跡を辿る旅は、私も共鳴するところが大きく、

 

その地に自分が立つことや、空気を吸うことが、

 

何物にも代えがたい自分の血となり肉となる感覚を得ます。

 

彼女たちに、

 

感動したでしょ   って尋ねると、

 

はい  って笑顔が返ってきます。

 

桜の開花状況もいいですが、

 

時節に流されない生き方も一興です。