十数年前になりますが、
奈良の吉野の山中に旅人宿があり、何度かそこを利用していました。
宿の駐車場に車を停め、荷物をまとめていると
宿の中から従業員?なのか一人の男性が声をかけてきました。
私の車の当時のナンバーを見て、
「松本ですか、自分もそろそろ山へ行かなければ、と思っています。」
と辛そうに言いました。
私は宿へ持ち込む荷物をまとめながら、受け答えつつ、
登山家なのか?修行僧なのか?と思いながら何か会話を続けようと顔を上げた瞬間、
その人は消えていました。
吉野山にいると、本当の法螺貝の音を聴くことがあります。
神秘なことは神秘のまま。
昔の写真の整理をして思い出しました。