ある新聞の、滋賀県野洲市の市民生活相談課長の生水(しょうず)裕美氏の記事を拝見し、思い浮かんだ一人の女性がいます。4年程前に、当館にお泊りいただいた女子大生のゲストさんで、彼女は生水氏の講演を聴くために東京からお越しでした。
 
不勉強な私は当時、生水氏のことも、野洲市が生活困窮者支援において「先進国」だということも彼女の口から聞くまで、全く知りませんでした。
 
例えば、ホームレスの人の就職の面接にこぎつけた。しかし、着ていくスーツが無い。じゃあ貸し出そう。そこまでやってあげる仕組みがある、など。
 
彼女は、生水氏の下で働きたいともはっきり言っていました。
実際、彼女が現在どうしているのかわかりませんが、この人になら市の担当窓口にいてくれるといいなあと思わせる人で、優しさと影を合わせ持っていました。野洲市にいないとしても、きっとどこかで生活困窮者支援に携わっているのだろうと思っています。
 
付け加えれば、時事に的確な行政が執り行われている町が有能な人を引き寄せる魅力がある町だと痛感します。
 
「滋賀ってどういうところですか?」と県外からお越しのゲストさんに訊ねられることが、しばしばあります。状況によっては、この野洲市のことや、彼女のこともお話ししていますが、話しながら、街やその土地の「魅力」って、こういうことが本筋だよね!と思っています。「こういう話題が知りたかったのです、ありがとう」なんてゲストさんにおっしゃっていただくことができたら、私の立場として喜びです。
 
この世の深淵はすぐ隣りにあります。感度を高めて、精進精進力こぶ
 

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風情

この三連休も台風の影響にみまわれました。
 
それでも、ほぼみなさん予定通りにチェックインされホッとしました。
 
リピーターさんも含めて、東京や大阪からお越しの方が多かったですね。
 
彦根の方には、「なんて静かなの!」「虫の声がスゴイ!」なんて感激?されました。
 
そんなに都会は賑やかなのですね。
 
静寂を楽しんでいるから話しかけないでくれ、と外人客にも言われたこともありました。
 
夜、水鳥が飛びながら鳴く声がもの悲しくてイイんですよ、
 
なんてちょっと自慢しました。
 
あ、三時間毎の鐘の音もイイですね。
 
急に風情がなくなりますが、
 
【ドボン便所】に反応した男子大学生さん、興味津々でした。
 
見たかったんですって。
 
当館でシャワーを済ませてしまったので残念でした。
 
また是非チャレンジしに来て欲しいなあ。
 
(近くの銭湯のトイレがそれだ、という会話がなされていた)
 
今夜、
 
私としては、ゲストさん達から【つげ義春好き】とか、
 
死語である【なるへそ】が聞けたりだとか、もちろん【ドボン便所】も良かったのですが、
 
時々手帳にメモをしていた男子大学生の書き残していた文字が、
 
【なるへそ】であって欲しいと勝手に願っています。
 
※なるへそ=なるほど
 

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近況報告(台風被害から一ヵ月)

(多分束の間の)秋晴れの日があったおかげで、
 
ようやく近況を綴る気が起きました。
 
台風21号の影響で築100年以上の母屋が使用不可能となり、
 
別棟の新館のみの営業から一ヶ月になります。
 
直後は、予約いただいていた方々へ事情説明のメールなどに奔走。
 
同時に、修復箇所の応急処置に追われる毎日。
 
ですが、被害が多発しており専門業者は手が回らず、
 
当初は電話もなかなか繋がりませんでした。
 
台風の翌日に発生した北海道の地震で、
 
我々の焦りに追い打ちとなりました。
 
とにかく応急処置だけでも、、と焦るだけの数日間が過ぎました。
 
ゲストハウスの営業は、若干のキャンセルはありましたが、
 
予定通りお越しいただくことができました。
 
「古民家に入れなくて残念ですが、スタッフさんに被害がなくて何よりですよ」とか
 
「関西がこんなにひどい被害だと思わずに来ました。ビックリです。」などと、
 
声をお聞きするたびに、力を振り絞って営業を続けた価値を感じました。
 
二回目にお越しのゲストさんには、
 
「一回目は古民家に圧倒されて気づいてなかったのですが、
 
新館の建築様式のデザイン性や機能性の良さの魅力をじっくり感じています。」と
 
言っていただきました。
 
この言葉は、今後の当館の修復や再生や新生にあたって、
 
ヒントになる言葉として胸の中にあります。
 
街の風景が所々変わり(壊れた屋根や倒木など)、
 
道行く人々の挨拶が災害の話題が中心になって、
 
日常生活の中に非日常の不安を感じながらの日々です。
 
もっと酷い被害の中、耐えて生活されている方々、
 
本当に辛いことだとあらためてお察し致します。
 
特にこの一か月、お越しいただいたゲストさんとは
 
必然的に【災害を生き抜いていく】話題が多くなりました。
 
逆に、迷いが吹っ切れた方もいらっしゃるかもしれませんね。
 
プランの修正や変更を繰り返し、
 
人として与えられた仕事と命を全うしなければ、と思うところです。

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2018年 鳥人間コンテストを終えて

2018年の鳥人間コンテストは、
 
残念なことに途中から中止となりました。
 
毎年7月最終土日に開催されています。
 
諸事情(物理的理由、大学生のテスト期間への配慮など)で、
 
順延は設けられていません。
 
一年かけて研究・準備してきても、
 
悪天候で成果を試すこともできないのが今年でした。
 
ゲストハウス無我にとってもこの二日間は、
 
盆と正月が一度に来たような特別な楽しい時間なのです。
 
毎年リピートしてくださる現役部員をサポートするOB・OGさん達、
 
フアン(海外からも)の方、でゲストのうちほぼ鳥人間関係者が占めていました。
 
ゲストハウス開業当時は、OB・OGの来彦がナゾでした。
 
学生時代を懐かしむためか、同窓会気分か、と思っていましたが、
 
それにしては人数が多いし、朝5時にはコンテスト会場へ向かうストイックぶり。
 
伺ってみると、機体の組立ての作業員であり、段取りなどのアドバイス
 
現役部員の精神的支柱に必要不可欠な存在だったのです。
 
社会人になって貴重な自分の休日に、
 
この献身【一機の人力飛行機を飛ばすのために】ですよ!
 
一発勝負ってのも魔力は絶大なのだと思いますが。
 
 
 
日本の終戦後、飛行機=軍事の象徴としてタブー視されていた時代があったそうです。
 
しかし高度成長期、グローバル社会を迎える中、
 
日本の航空技術の衰退を危惧した関係者が発起発案したのが、
 
この鳥人間コンテストだったとお聞きし感動しました。
 
技術の向上だけではなく、
 
他人同士が支え合う精神や武士魂のようなものも、
 
引き継がれているように思います。
 
当館に滞在中、出るゴミが少なかったことや、
 
ご自分のゴミを持ち帰って行かれる方もいらっしゃったので、
 
鳥人間の精神性の高さを垣間見ることができました。
 
これからも無事に存続していってほしいと願っています。
 

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無我夜話 12

西日本豪雨災害の被災地の一つ、
 
岡山県民の青年が先日宿泊してくださいました。
 
現在は関東に住んでいて、ご実家が岡山県の北部ということでした。
 
人的に無事ではあったのですが、田んぼが泥流で台無しになったようです。
 
彼曰くは、【岡山県は災害のない土地だ】と長年思って暮らしてきた
 
県民の神話が崩壊したことが何よりのショックであると言うのです。
 
この時点での県民の方々の共通の心情のようです。
 
災害のない土地は無いのですね。
 
最近、スタッフ同士でも【想定外】という言葉は使いたくないねと
 
話し合っています。
 
今までの想定や常識を簡単に超えてくる自然の脅威や災害に対して、
 
せめて自分の心構えを修正していくことは必須だなと思います。
 
被災された方の生の声も、伝聞でも、
 
なるべく時間を割いて伺いますので、心を開いて話して欲しいと思います。
 
あと感じているのは、
 
被災した県の人が遊びに旅行していると負い目があるのか、
 
あまり触れないようにしているのを見受けます。
 
正直少しは思いますが、どう見られるかは人間性💦ですから。
 
報道では分からないところなどを、
 
被災した月日がまだ浅い今、お聞きできればと思います。
 
土地柄や行政のあり方など一様ではなく、
 
いろいろな差(災害時の対応や復旧復興のスピードなど)を、
 
生み出していく現実があると推察できます。
 
我々の力(吸収や発信や拡散)をもっと高めて、
 
ゲストさんからの貴重なお話を生かしていかなければなりません。
 
とにもかくにも、
 
復旧復興を妨げるこれ以上の災いが起こらないことを願うばかりです。

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無我夜話 11

先日お泊りいただいたゲストさんと「夜話」。
 
発達障害の方々の就労支援をするリハビリスタッフの女性でした。
 
彼女は自発的に、
 
ご自分の休暇を使い研修のため彦根にお越しになっていました。
 
しかも、安定した病院勤務を辞めての転身です。
 
茨の道ダネーーってお互い笑い合いました。
 
就労支援の関係で中小企業の社長さんに接することが、
 
彼女には新鮮な出会いだったようです。
 
なんかその気持ち共感できる!
 
仕事への魂を感じるわけです。
 
ところで、彼女の研修資料(電話帳のような)を見せてもらいましたが、
 
骨子は「現状の得意を生かす」でした。
 
ー2をー1にトライさせるが+3を目指さない。
 
ー2なりに出来ることを訓練していく。
 
よく誤解されて、ー5を+5にするのが機能訓練や社会復帰と思われがちです。
 
アスリート養成ではないので、
 
無理や無駄のない目標を見極めて訓練がなされるわけです。
 
具体的な例では、起床10時が9時になったことは◎。
 
ですが、就労となるとこれだけではいけないので、
 
専門スタッフが一歩踏み込んだプランを提案していくわけです。
 
受け入れ先、親御さんの考え方、なども調整されます。
 
精神疾患が複合されてくることも多いので、
 
専門知識を伝えていく役割も大きいです。
 
ただ、そうは言いながらも、
 
「こういう人(学校でも職場でもやっていけない)昔もいたよね」と、
 
彼女も私も同意見でした。
 
同じように見えるーーーーーー
 
何が違うんだろうーーーーーー
 
今の超高齢者時代が去ったあと間違いなくやってくるのは、
 
精神のバランスがとれない時代だというのも一致したんですけど。
 
今、就労に苦心している人へ、まとめます、
 
①まず素直になってください 、
 
②整理しましょう 、
 
③他人を信じましょう、
 
④出来る、分かっている、と強がらない方がラク 、
 
⑤出来るか分かっているかは、もう見抜かれています、
 
と。
 
ゲストさんと語り合った、こんな夜でした。
 
★彼女は広島県からお越しだったので、今回の大雨災害でどう過ごされているのか
わかりません。本当に大変だと存じます。無事を祈るばかりです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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時代について

マンネリ、ワンパターン
 
肯定的な取り上げ方(雑誌やラジオの特集)に驚いている。
 
改元を迎えるという
 
変化へのレジスタンスかな。
 
昭和から平成になるころ私は青春時代。
 
バブル期、異様なものがたくさんあったなぁ。
 
オウム真理教はその一つ。
 
私は当時、大学と就職で松本市に住んでいた。
 
信者に「あなたはダメだわ(=勧誘できない)」と言われたり。
 
松本サリン事件も間近で起こり。
 
坂本弁護士一家殺害事件の捜査員を間近で見たり。
 
学内や職場にも信者がいたなぁ。
 
マインドコントロール化学兵器、テロ、なんていう言葉が定着してしまったし。
 
当時と今と何が違うのかといえば、ネット社会になったこと。
 
あとは同じだ。
 
「ツケ」を後世に回すのが悪いのはお金だけではなく、
 
オウムの問題も出来る限り早く検証した方がいい。

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教祖や幹部が死刑に処された今。
 
若い方々、バブル・オウムに関して興味があるなら語れますよ。
 
少しですけど。
 
逆に今の世の中が理解できるかもしれません。