湖東方面に用事があった先日、一時間ほど失礼して
八日市飛行場掩体群の見学に赴いた。
太平洋戦争の末期、爆風から戦闘機を守り隠す、半ドーム状の建物跡である。
それを掩体(えんたい)というのだが、聞いたこともなければ読み方も知らず、、、。
爆風から守らねばならぬのは、戦闘機ではなく一般人でしょう、、、、、。
これを見ている自分の後方は、はるかに農地が広がり伊吹山まで見える平地である。
なるほど、飛行機を扱うには適所だったのだ。
しかし、敵方は完全に把握していたと、戦後知らされたらしい。
現地で分かったのだが、この掩体は群になっていて
その中程を名神高速道路が通っている。
この2、3年近代戦跡を見るようになって思うのが、
見るだけで多くの人から話を聞いた感じを受けてしまうこと。
今回も強く思った。
当時の人の苦労は想像を絶し、
現在に至る保存と伝承に携わる人の苦心と葛藤も計り知れない。
残された遺物の無力な迫力を一人でも多くの人に見てもらいたいと思うばかりである。