昔の話。
私が通った小学校のすぐ近くに、その生徒なら必ず行く雑貨屋さんがあった。
学校で必要なものは必ずその店で買う。赤白帽、文具、お菓子も。
その店主は、高木ブー似で
ストレートに容姿を始め、よく結婚できたな、など
やんちゃ盛りの小学生から日常的に酷く揶揄われていた。
父兄も、こういうお店のご主人は大変ね、という暗黙の認識はあったと思う。
が、ある時(経緯は分からないが)私の担任の先生が激昂した。
他人に対しての、特に目上の人へ、酷い揶揄いの言葉を言う者は
結婚適齢期になった時、小学時代の素行を調べる人が来て破談になるぞ。と。
これは効いた。
まさか、小学生の遊び半分のことが、一生結婚できなくなるなんて思ってもいない。
ピタッとお店のおじさんへの揶揄いは消え、
よそよそしくなった子らに「みんなどうしたの?」って
戸惑い寂しがる姿を覚えている。
昭和の子供には、結婚が規定であることが揺るぎなかったゆえの抑止力。
さて、
現代の子供に投げかける抑止力ってあるのかな?