「K学園にボランティア行くんだけど、一緒にどう?」
昔々、高校生だった私はそう誘われた。
その人も同じ高校生の同じ学年の女子。でも話したこともなかった。
なぜ私に言ってきたのだろう、と普通は思う。
いえいえ私にだから声をかけてきたのだ。二つ返事でOKした。
部活のない土曜の午後、高校から近いK学園に二人で向かった。
K学園は児童発達支援センターで、ボランティアの私達は幼児が多くいる部屋に
案内され一緒に遊んだ。
それにしても、誘ってくれた彼女の心の中を想像して頭がいっぱいだった。
すぐ、おやつの時間になり、私達も一緒にいただいた。
缶詰のみかん入り🍊のおにぎりだった、、、生涯で唯一無二のsweetsかもしれない。
彼女とは、その後軽く会話をするようにはなったが、
深い相談をするような友人関係にはならなかった。
今は名前も思い出せない。
当時私はスキャンダラスな女の中の一人で、彼女もまた同じだった。
浮名を流し、疲れて、終止符を打って、一人っていいなあって言っている時だった。
松田聖子(注1)が中森明菜(注2)を誘ってボランティアに行った。
そんな具合。
高校生ながら、人生って楽しいなって思った記憶がある。
それから何十年経っても、人生観って変わっていない。
注1、注2、について→スキャンダラスな面だけの喩えです。全て含めて尊敬しています!