無我夜話⑥

春休み。
 
来ていますね、高校生。
 
若いパワー全開。
 
大体は青春18切符を利用して。
 
現金が足りず、宿泊費が払えない。
 
なんてことがあって、
 
親御さんに電話連絡し後日振り込んでもらうことに決着。
 
今から帰れと言っても18切符だけで自宅へ帰れない距離。
 
予定通りその晩泊まっていただくことに。
 
しかし、数時間後外出(知り合いのところに行く)から汗だくで戻ってきて、
 
自分の財布からお金を出し、宿泊費を支払うのです。
 
ものすごく恐縮して、最敬礼して。
 
振込にするのだからいいのに。大丈夫なの?知り合いがいたの?借りたの?
 
と、聞いてみたけど、
 
はあ、まあ、ほんとうにすみませんでした、というばかり。
 
満室の男子客の中、ずっと彼一人のことが気掛かりで。
 
もっとほかの質問するべきだったかな、とか。
 
三日前の予約の電話時に洗濯機使えるか聞かれたから、
 
洗濯のこと気にしてあげれば良かったかな、とか。
 
しかし、
 
始発電車を待ちかねるように、超早朝出立したようだった。
 
数日たってもまだ気掛かりのまま。
 
落とし所がみつからない短編ドラマのようで。
 
無我にお泊りいただいたゲストさんとは、
 
一話完結の短編ドラマに共に出演した境地だと思っている。
 
深い話をしても、チェックイン時の簡単な会話だけだったとしても、
 
一人旅限定に限りなく近い無我のシステムでは、
 
スタッフと一対一の完結したドラマになる。
 
少なくとも我々はそのドラマに酔いしれ、記憶出来る。
 
ゲストさんもそう思ってくれているか分かりませんが(笑)。
 
ただ今回は、
 
人間性どうのこうのや、人生どうのこうのではなく、
 
純粋に「気まずさ」だったのかなと数日間のモヤモヤを終結
 
若干のナゾはあるが、、、、前に進もう。
 
私も旅先では数々の失敗をした。が、かなり誤魔化して昇華している。
 
自分の落度でも、要領よく立ち回ってしまう。そうそう、汚れている。
 
私なら、彼と同じ状況なら好意に甘えるのみならず、
 
熟睡して「また来まーす」なんて言って、堂々とチェックアウトするに違いない。
 
初め、この男子高校生に「旅」を見いだせなくて悶々としたが、
 
今ではこれこそが二度とない「旅」だと気付かされた。
 
気まずい気持ちを持たなくなった私自身をチョット恥じている。
 
↓ ご近所のサクランボの木のサクランボの花。サクランボの香りが!
 

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