滋賀県 彦根ゲストハウス無我 ママさんのブログ

漂泊の旅・第二の故郷、としての【宿り】の場所を作っていきます。宿泊される方の思いをしっかり見つめて、模索する日常のあれこれを記します。

ザ・商社

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「あなたのその服装はモダンです。」

英語の日本語訳みたいな言い回しで仰ったのは、アルバイト先の101歳の男性。

服装と言っても、私物のエプロンのこと。

男性はその昔、商社マン(衣料品担当)だったために、

今でも衣服への関心が高いご様子。

道理でご自身もいつもピシッと小綺麗にされている。

モダンな衣服をみると胸がスーッとするんだとか。

今風に言うと、【突き刺さる服】ってことかな。

商社に勤めていたという、軽い自慢話なのかもしれない。

或いは、モダンだと評することが社交辞令とも思える。

しかし、この101歳男性と向き合うと「許す」という文字が湧く(笑)。

おそらく、洋服イケイケドンドンなご時世の商社マンだったのだろう。

和服から洋服にシフトした時代かな、、、。

いろいろな節目があるものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千年の思い出

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オンライン会議しました。

コロナ時代のstay homeで庭仕事などに明け暮れ、

本業を忘れていました。

ゲストハウス無我のIT担当大臣M氏との会議です。

いつもながらリードしてもらっております。

オーナーはこの日36時間勤務×2の合間の一時帰宅中でしたが、

こうやってタイミングよく会議ができました。

(笑えてくる、何その勤務⁉︎)

(これで終わりじゃなくて、来週も同じパターンなのさ笑)

 

 

今までの自分が経験してきた会議って、平安時代の公卿たちの会議と何ら変わりない。

つまりは何も進化して来なかった。

昭和・平成時代も平安時代も管理社会のシステムは同じだったわけだ。

しかし、

この目の前でダイナミックな変化が起こっている。

従来の会議(同席させる、顔を見せなければならない)や

精神構造(上下関係を確認させる目的)が、【過去】【思い出】になって欲しい。

コロナストレスはあって疲れるけれど、

テクノロジーの分野においては頭の中が洗われるような爽快感がある。

新しさはテクノロジーだけではなく、

コミュニケーションの方法や敬語の使い方(180°変革されたりして)も変わるのだろう。

ついていけるか分からないが、

 

楽しみー❤︎

 

 

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攻防

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ちょうど一年くらい前のこと、

実家の台所の換気扇にキセキレイが巣を作り始めてしまった。

父親が仕方なく撤去したのだが、以後

父親はキセキレイに命を狙われ、、、ではないが、

苦情を言うようにストーカーされていたらしい。

仲間のキセキレイを十羽ほど連れてきて実家に向かって苦情。(結構な時間鳴き続ける)

母親が出かけた後、見計ったように苦情。(やはり結構な時間鳴き続ける)

、、、すべては父親の主観的な主張。

聞いている方としては、

もし父親が不審死をしたら第一容疑者キセキレイだな、と思うしかない。

おかげさまで、一年たった今も父親は元気である。

 

 

 

 

 

親愛なるメール

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ゲストハウス無我にとって、とても近しい人・Fさんからメール。

何ヶ月も前から闘病されていたようである(コロナではない)。

自粛生活のため、しばらく会わないことが通常になっている今、

知らずにいたことや、お見舞いにいけないことが辛い。

短かいメールからは、想像するしかないのだが、

治療やリハビリを頑張って、

やっとメールが自力で出来る段階にきたのではないかと察する。

 

闘病中の人は、自分の病気に向かい合っているのが最優先なので、

コロナの情報はなかなか受け止められないのではないかと憂慮する。

もし私が闘病中なら、コロナのことを把握する心の余裕は無いと思う。

そういう面で、Fさんやご家族は御苦労されているのではないかと、、、。

 

 

尚のこと、我々を思い出してくれたことへの喜びと、

今までの時間の経過の重みを感じている。

いつの日か必ず再会をしなければならない。

それには、元気でいよう。

親愛なるFさんも焦らず元気になってほしいと祈る。

友よ!!

 

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I・M氏になりたい

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不要不急、人と会わない、

 

こんなコロナ禍時代。

 

あの人に会いたいなあ、、、と思い浮かぶ人。

 

それは皆、オトナな人たち。

 

単におもしろいとかではないのは、頼りにしたい心理があるから。

 

なかでも、I・M氏。

 

今どうしているかも全く知らないし、20年以上会っていないのだが。

 

誰も盾つけない高圧的な人にも、

 

「カラダもちっちゃいけど、ココロもちっちゃいんだ」って本人に公の場で言えた彼女。

 

これを引き出しに入れた私は幾度も奮起できた。

 

使うと失敗することもあるので、お守り。

 

同僚、同年だった彼女、息災でいてくれるのを願う。

 

セルフケア

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歯医者の定期健診の通知をもらいつつも、

 

もう少しコロナが落ち着いてからと、ためらい2か月くらいが過ぎた。

 

歯石除去を定期的にしてもらっているわけだが、受診せず

 

出来るだけセルフケアを頑張ってみている。

 

甘えていられないなと。

 

一段良い歯磨き粉にグレードアップしたり、

 

特に就寝前のハグキの状態観察やデンタルリンスなど。

 

一時、?って時があったのだが、なんとか違和感は無くなった。

 

 

 

病院内の感染リスク以上に、歯科もかなりのハイリスク。

 

どのように対応されているのか、

 

過酷な状況を察するしかできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼女の哲学

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奥州・安達原で行き暮れた回国行脚中の那智の山伏・祐慶の一行が、家を見つけて宿を乞う。

家主の里女は一旦は断るが、たっての願いに根負けして彼らを家にいれる。

家の中には見慣れない糸繰り車に目をとめた祐慶が訊ねると、

女はそれを回して糸を繰りながら、自分のような賤しい身分のものが扱う器具であること、

辛い浮き世の業への執着を嘆いた。夜寒を凌ぐため薪を取りにいくと祐慶に告げるが、

留守中決して自分の閨(ねや)を覗かぬよう念を押して女は出掛ける。

しかし、従者は我慢できず祐慶に戒められながらもついに覗いてしまう。

するとそこには夥しい死骸の山。慌てて逃げ出す祐慶たちを追いかける鬼と化した女。

渾身の力で祈り伏せると、鬼女は弱り夜嵐の音に紛れて姿を消す。

 

これは、能の演目「黒塚(くろづか)」で「安達原(あだちがはら)」ともいいます。

極貧がテーマですが、信頼関係は細く手摺りのない橋の上を渡るようなもので、

少しの思いやりの無さで一気に谷底に落ち、人の卑しさが露呈される怖さを見ることができま

す。

人には見られたくない閨(ねや)=寝室、が心の内にあります。

無いと言われても、あるはずだと思うようにしています。

生きていくには、死骸の山を築いてしまいます。

鬼なのに普通の人でいようとすることに、私はいじらしさを感じてしまいます。

 

能の中で、私が一番大好きな演目。20年程前になりますが、福島県二本松市にこの謡跡

能楽謡曲の史跡)があり、鬼の窟を拝見したことがあります。

3年前には、彦根市の隣の市でこの演目を観劇することができ、幸運を感じました。

能楽は気になっていますが、なかなかストライクな演目に巡り合いませんから。

 

旅。庵。閨=寝屋。

私の宿りに対する核をなしているものがこの黒塚です。

 

いつか、この思いを書きたかったのですが、

コロナ戦の今に整理しました。

 

世の中が乱れ、生きるためになりふり構わずとなった時、

「恥ずかしさ」や「後ろめたさ」が良いベクトルに引っ張ってくれることを願います。

旅が出来る世の中になったら、私(鬼女)に会いに来てくださいね。

 

 

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